2016年4月27日水曜日

A君、B君を迎えに行くの巻  ~ 4月26日(火) Bさん釈放ドキュメント

 4/16明治公園での強制執行で荷物の返還を求める中で不当逮捕されたBさん。
  ※詳しくは
抗議声明事実経過
 
 不当逮捕から10日目、勾留満期前日の4/25(月)、東京地裁にて勾留理由開示公判が開かれた。
 裁判官や検事が勾留理由開示公判を嫌がり、公判当日に釈放となるケースも多々あり、若干期待していたが、公判前地裁接見も入り、これは勾留延長も付き20日コースかなと思われた。
  ※Bくんも勾留理由開示公判当日の午前は釈放も有り得るとそわそわしていたようである。

 勾留理由開示公判では山本弁護士、戸舘弁護士から被疑事実の根拠となる仮処分、強制執行が数多の違法性が指摘され、裁判官の顔を引きつらせた。

 Bくんの意見陳述は堂々たるもので、涙を誘った。
 救援会と弾圧に怒る仲間で法廷の内外を埋め、徹底的に争う姿勢を示し、権力側を圧倒した。
  ※弁護士さん、Bくんの意見陳述は近日公開

 これは1回目の勾留満期4/26(火)の釈放も有り得るのではないか?
 勾留理由開示公判を終え報告会の中で、釈放の可能性が再度話された。

 そうすると問題が持ち上がった。Bくんは靴が片方しか入っていない…
 4/16逮捕当日、Bくんの靴は高く宙を舞い、片方の靴は現場に残された。
 釈放となると片足、裸足で帰って来なければならなくなる…
  ※かつて拇印を押さなければ靴は返却しないと挑発され、靴を投げつけ両足裸足で釈放になった仲間もいた…
 
 片方の靴は救援会で回収して、差し入れなきゃねと話し合われていたものの、連携が噛み合わず差し入れをすっかり忘れていたのだ…

 これはマズい…どうするか…相談した結果、勾留満期の朝、弁護士さんから検事に問い合せを入れてもらうことに。
 
 釈放がわかれば、すぐさま届けよう、これで釈放になっても問題ない。
 まあ政治弾圧は20日満期覚悟だ、釈放を期待するとガックリくるしねと
普段通りの朝を過ごしていると10時、3.2弾圧当該のAの携帯に弁護士さんより電話。

 「Bさん釈放だって、手続きがあるから昼ぐらいになるかも」

と連絡。すぐさま救援会、明治公園、山谷と関係者に連絡を回し、「靴を届けてくるよ」とA。手回しの良い有志によって、既にBくんの靴は袋に入っている。
 どうせなら拡声器もと、自転車に積み一路、原宿署へ。
 

 釈放の前日には留置所に釈放の連絡が伝わっている節がある(かつて釈放前日に翌日の自弁=自費購入昼食を注文したら断られたことあり)が、ギリギリまで当人には伝えられない。
 急に荷物をまとめろ、ロッカーの荷物を出せと言われ釈放となる。
 
 出迎えに向かったAは、原宿署前の路上からBの収容房に向け、「401号(Bくんの留置番号)聞こえるか、釈放やぞー」と拡声器で伝えようと企んだ。
 留置官はギリギリまで釈放の伝達を伏せているところを、外から伝えると、面目を潰すことになる。
 
 そんなことを企んでいたが、これで釈放が伸びると悪いなと思い直し
先に靴を差し入れることに。

 原宿署1階ロビーの受付に「401号に差し入れ」と伝えると、なにやら内線で連絡を取り「案内が来るので、ソファーで待つように」との指示。

 待てど暮らせど案内がやって来ず、「どないなっとるんや」と問い質すと
「留置が立て込んでいるので、もう少し待て」と受付。
 痺れを切らし、「差し入れの妨害すなや、4階やろ、案内いらんわい」と受付の制止を振り切り、階段で4階へ。
 4階に上がるとエレベーターホールの椅子に背広の公安刑事が3名。
 Bくんに取り調べを拒否された公安刑事がハイエナのように、Bの出房を待ち構えている。

 Aは「401号に差し入れや、釈放やろ、聞いとるんや」と差し入れ受付カウンターに靴を置く。
 差し入れ受付担当は衝立の後の上司に「どうします?」と確認。
 「分かった分かった出すから」とBくんをすぐ出すと。
 
 受付カウンター向かいの喫煙室に入り、一服し、ガラス越しに留置所扉を眺め待つ。
 ものの5分で扉が開き、留置所貸し出しのグレーのスウェット(トメ)に身を包んだBくんの姿。喫煙室の扉を開け「よぉ、おかえり!靴持ってきたぞ」と声をかけると、目を丸くするBくん。
 
 驚きつつ靴を受け取り、「タバコ吸わせて」と喫煙室に入り、タバコを受け取るBくん。付き添っていた留置官5名が焦り「コラやめろ、後にしろ」と怒鳴り、喫煙室に雪崩れ込む。

 「おら、釈放やろ。自由の身や、偉そうに制限かけんなや」と喫煙妨害をブロックし、Bくん11日ぶりの一服。
 留置官5名はどれもAの3月留置で馴染みの顔ぶれ、「久しぶりやんけ」と声をかけると、留置官苦笑。

 Bくんは差し入れ品や預かり品の引き渡し書類手続きや、着替えがあるので、「下で待ってるで」と原宿署玄関へ。
 
 玄関先でBくんを待っていると、出迎えが気に食わないのか原宿署署員がワラワラ10名ほど出てくる。即座にビデオカメラを向けると、柱の陰に隠れる原宿署警官。

 せっかくなので拡声器を取り出し、原宿署に向け抗議情宣開始。

 原宿署留置所での拷問、虐待。警視庁保護室での死者など数々の悪事を暴露すると、警官が怒鳴り散らし抗議情宣を妨害。無視し抗議を続けると、道行く観光客が足を止め話に聞き入る。

 「出迎えやろ、静かにしろ」と原宿署警官。
 「出迎えと抗議行動や、邪魔すんな!今日は留置に抗議や、捜査は黙ってろ、介入すんな」と大騒ぎ。
 そんな中、Bくんが玄関口に。
 「おっかえり、さ、さ、釈放一発かましてくれ」とBくんにマイクを渡すと、「寝起きなんやけどなぁ」と言いつつマイクを受け取り (釈放はないと朝食後、昼寝していたそう)、どっしりとした怒声が原宿署のビル全体に響き渡る。

 慌てた原宿署員、公安が取り囲む。
 「無実の罪で11日間、自由を奪っておいて、偉そうにすなや」
 「まずは誤認逮捕ごめんなさいやろが」
と警視庁・検察の悪事を大音響で暴露。

 一緒に出迎えに来た明治公園住人の仲間が飄々と「わぁ無実なのに、酷いわねぇ」と煽る煽る。さらに大騒動、原宿署てんてこ舞い。
 最後に「バッカヤロー」の弾劾を叩きつけ、「兄貴そろそろ行きますか」で颯爽と引き上げ。
 政治弾圧なぞで潰されない、無駄ムダ。
 弾圧かければ悪事をしっかり騒ぎにし暴露すること。

 明治公園被弾圧コンビABでしっかり実践してきました。
 勾留しても保護房実状暴露、釈放しても大騒ぎ、社会運動を妨害介入すると面倒だぞと、おまわりの脳裏に刻む。

 
 3.2弾圧A、4.16弾圧B、共に元気です。

 4.16強制執行で住居を潰された明治公園住人も、即日住居再建で元気です。

 AB奪還で次は、暴挙を強行したJSC、東京地裁、執行官への徹底追及の反転攻勢です。

 今後とも意気の良い運動を展開してまいります。ご注目を。合流を!
 救援協力ありがとうございました。

                      (文責:3.2弾圧当該A)