逮捕からこれまでの経過について、簡単に補足、報告させていただきます。
既報のとおり、3月2日朝、Aさんは令状逮捕され、原宿署に強制連行されました。まず、今回の逮捕が異様なのは、逮捕当日、原宿署前にあらかじめテレビ局を始めマスコミが待ち受けていたことです。逮捕を主導したと考えられる警視庁公安2課(労働運動などを弾圧する機関)は、マスコミに対し事前に情報をリークしていたのです。
NHK、民放は、こぞってAさんが署に連行される様子を垂れ流しました。日本スポーツ振興センター(JSC)が進めている新国立競技場の建設、オリンピック・パラリンピックに反対するとどうなるのか、「見せしめる」ために。
通信社、新聞の報道の姿勢も同様に、JSCと公安警察がつくりあげた筋書きを、警察発表そのままに垂れ流しました。これら悪意に満ちた報道が、個人情報をさらす形でインターネットで拡散されている状況は、Aさん個人をターゲットにした社会的制裁が累々と続いていくことを意味します。これら許しがたい重大な人権侵害に私たちは強く抗議し、猛省を求めます。
Aさんは逮捕の翌日3日、早々と送検され、東京地裁はAさんに対し即日、勾留の決定を下しました。被疑事実は「公務執行妨害」「傷害」。
なおこの日、原宿署が「応援する有志」の連絡先であるのじれんの事務所を家宅捜索しました(この家宅捜索にも、やはりテレビ局が帯同)。いずれも許しがたいことです。
さらに、このブログでお伝えしている通り、3月4日朝、Aさんはいきなり原宿署により保護房に叩きこまれ「拷問」を受けたのです! 当日夜の弁護士の接見で判明、私たちの知るところとなりました。
拷問…。近々、その詳細について報告させていただく予定です。すでに私たちは、弁護士、救援連絡センターと連携し、この拷問への反撃を準備しています。逮捕、勾留、そして拷問に抗議するべく、7日、JSC仮事務所前にて不当逮捕への抗議、その後、原宿署前でAさん激励行動を行ないました。
そして、私たちは、今回の弾圧がいかに不当なものか法廷で暴露する「勾留理由開示公判」を追求しています。この公判は、Aさんと久々に顔を合わせ、お互いに団結を打ち固める場でもあります。日時、法廷が確定し次第、あらためてお知らせします。
肝心なことを書き忘れていました。Aさんはもちろん、徹頭徹尾、黙秘で闘っています。そもそも、取り調べそれ自体を拒否し続けていることを付け加えておきます。私たちもまた、Aさんの闘いに呼応し、弾圧をはねかえすべく行動していきます。「新国立競技場3.2弾圧」をともに粉砕しよう!